私の彫金作品で時々登場する「メダイ」。
キリスト教関係の聖人やシンボルなどが描かれたカトリック教徒のお守りみたいのものです。
聖母マリアが描かれた「不思議のメダイ」が一番有名ですが、実はいろいろなメダイが存在するんですよね。
私が持っているメダイを集めてみると・・・
全部でこれだけ。
あら?意外に少ないかも。
まず、一番有名な「不思議のメダイ」
メダイといえばこれを思い浮かべる方が圧倒的に多いと思います。
この有名なメダイは、聖母マリアによって示されたお告げとイメージをもとにデザインされていて、
表には”(原罪無くして宿り給いし聖マリア、御身に寄り頼み奉るわれらのために祈り給え)” という祈りの言葉が
聖母マリアの右手から始まり、頭の上に続いて、左手で終わっています。
楕円形の裏には12の星の輪と十字架の上に乗る大きなMの文字、
茨に囲まれた王冠を冠したイエス・キリストの心臓(至聖なるイエスのみ心)と、
王冠を冠し剣の刺さった聖母マリアの心臓(聖マリアの汚れなきみ心)が描かれています。
小さいほうは前の職場のお客様が、新婚旅行でフランスに行かれたときに
パリのメダイユ教会で入手してくださったもの。
スタッフみなさまに・・・と、WEB事務所勤務の私の分までいただいたのがとても嬉しかった!
青いブルーのジェルコーティングがあったのですが、いつのまにか剥がれてしまってそのまま・・・。
黒真珠のブレスレットのチャームにして愛用しています。
大きい方はバングルに。
こちらは何かのイベントに行ったとき、特に何を買ったわけでもないのに話をしたお店の方から譲っていただいたもの。
こちらもちゃんとフランスで入手したものだそうで、「持っていてください」みたいなことをおっしゃっていただいて、
なぜか不思議なご縁を感じたメダイです。
聖母マリアといえば、メダイではないけれど、
母の古いアクセサリーだったマリア様のガラスをリメイクしたリングもあります。
母が若い頃に海外土産としてもらったものだそうなので、
今からもう60年ほど前のものでしょうか。
リングにリメイクしたのは数年前ですが、アイテムとしては立派にヴィンテージものですね(笑)。
こちらは「ノートルダム寺院のメダイ」
昔、姉や友人と一緒にフランスに行ったときに購入したもの。
ノートルダム寺院のメダイでは、冠を被った聖母マリアがイエスを抱いているのが特徴ですね。
90年代前半のものなので、現在とはデザインが変わっているようです。
そして、聖母マリアではないメダイもあります。
私の大好きなドイツの修道女、「聖ヒルデガルト・フォン・ビンゲン」
これはニューヨークに住むジュエリーデザイナー兼作家の友人が
聖ヒルデガルトのメダイでオリジナルネックレスを作ってくれたもの。
当時ほとんど世に出ていなかった聖ヒルデガルトのメダイのSilver製のレプリカを私のために探して入手してくれたもので、
私にとっては特別なものになりました。
もうひとつは聖ヒルデガルト修道院でしか手に入らないというメダイ。
ドイツに住む方から譲っていただきました。
一度バングルに仕立てたのですが作りが悪く壊れてしまい(笑)
リングに仕立て直しました。
大好きな聖ヒルデガルトのメダイは今でもあまり見かけないので、ちょっと自慢のアイテムです。
あと、こちらも一応メダイです。
2年前、ヴァチカン市国に行ったときに購入したもの。
十字架の形がギリシャ十字の形をしています。
ヴァチカン美術館のすぐ近くのお店で、「このマークと形がここでしか手に入らないメダイだよ」と言われ、
思わず友人の分まで買ってしまいました。←限定とか非売品とかの文言に弱い(笑)
裏面には「VATICANO」の文字。
おなじくヴァチカン市国のメダイで、友人からいただいたもの。
大好きなラファエロの「システィーナの聖母」の絵の中で頬杖ついている天使のメダイです。
ヴァチカンに行ったときに買えばよかったなぁ~と思っていたメダイだったので、
あとから友人にいただいたとき、ご縁のメダイはこれだったのね、と納得しました(笑)
・・・と、いかにもメダイをコレクションしてそうなワタクシですが、意外にも持っているメダイはこれだけ。
というのも、「メダイ」って、「身に着けた者に幸運が訪れる」とか「身に着けていると難病を克服できる」とか、
ただのアクセサリーではなく癒しやご加護を受ける大切なお守り、タリスマンの役割を担っているもの。
だから、特別なご縁で手に入れるものだと思っているのです。
私の持っているメダイも、いただいたものや現地で購入したものばかり。
当然、思い入れも深くなりますよね。
そんな私ですが、実は先日、ふと呼び止められたかのように惹かれて入手したメダイがあるのです。
それがこちら。
アッシジの聖フランチェスコのメダイです。
聖フランチェスコは動物、自然環境の守護聖人で
フランチェスコが説教を始めると、鳥たちが舞い降りてきて聞き入ったエピソード、「小鳥への説教」という有名な伝説もあり、
絵画やメダイでも小鳥や動物と一緒に描かれることが多いそうです。
そんな聖フランチェスコの、ペット用のメダイに出会ってしまいました!
「PROTECT MY DOG」と書かれています。これは珍しい!!
動物好きにはたまらないメダイです。
オーバル型のメダイの裏面には、
守護の言葉「Bless and Protect My Pet(私のペットを祝福し守ってください)」と。
丸い方は両面使いになっていて、片方に聖フランチェスコ、もう片方にはガーディアンエンジェルが描かれています。
愛犬のお守りにぴったり!!
本当ならアッシジに行って入手したいところですがそうもいかないので(笑)
メダイ専門のお店で購入しました。
我が家の分と、友人の分、あとはご縁を待つ分をいくつか。
ペットの首輪に付けるようになっているのですが、誤飲を防ぐためにも
飼い主、家族が身に着けられるように加工しようと考えています。
必要なときに、不思議なご縁で手元にやってきてくれる「メダイ」。
私の大切なメダイコレクションが、またひとつ増えました♡
アッシジには昔、学生の頃に訪れたことがあって、フィレンツェやアルベロベッロに続いて好きな街です。
丘の上に立つ古い建物、聖フランチェスコ教会。寒い中とにかくたくさん歩いた記憶が・・・(笑)
中世の時代にタイムトリップできるような街並みで、なぜだか懐かしさを覚える風景です。
アルバムを見返したけど、良い写真が残ってなかった・・・
これはフランチェスコ広場から教会を見上げたところ。
メダイを含め、お守りとしてのアイテムは本当に星の数ほどありますよね。
そんな中で、自分のもとにやってくること、自分が「これだ!」と思えるものに出会えること自体が、奇跡の出会い。
お守りって、そうやって出会うものに心を合わせることで願いが届く、叶うものだと思います。
次は自分の足でアッシジに行って、ご縁のあるメダイを選んでみたいな~。
そうそう、ふと思い出したのでメモ代わりに。
聖フランチェスコといえば、映画「ブラザー・サン シスター・ムーン(伊:Fratello sole, sorella luna)」。
宗教色の濃い聖フランチェスコと聖クララの純愛物語かと思っていましたが、結構深イイ話かも。
せっかく今こうやってまた興味が湧いているので、一度観てみるのも良いかな。