絵画を飾る

 

昔々、私がまだ小学生になるかならないかの頃までは、

発熱などのちょっとした体調不良のときには、近所の診療所で診てもらっていました。

田舎だし、今のようなクリニックとは全然違う昔の「〇〇醫院」みたいなイメージで、

しかも、わざわざ病院として建てた建物ではなく、

普通のお屋敷の中でおばあちゃんみたいな女医さんが診てくださっていた昔ながらの診療所です。

 

ケガをしたり具合が悪いとき、母に自転車で連れて行ってもらっていたその診療所には、

古い木造の日本家屋にはおよそ不似合いな、大きな西洋絵画が飾られていました。

 

いかにも「病院」みたいな消毒薬の匂いとともに思い出すその西洋絵画は、

美術館などでよく見かけるギリシャ神話のイメージのような・・・天使の絵だったかな・・・

いえ、中世の人たちの暮らしの様子の絵だったかもしれません。

とにかく、まだ幼かった私が当時見たことがない魅力と雰囲気を纏った、とても印象に残る絵だったのです。

今でも似たような西洋絵画を見ると、懐かしい記憶の中であの女医さんがいる診療所を思い出します。

 

あの場所にはこんな絵が飾ってあったな・・・と、

家の中に飾られている絵画には、何十年も記憶に留まるほどの圧倒的な存在感があるのですね。

 

 

みなさまの部屋やリビングには、どんな絵画を飾っていますか?

 

インテリアの趣味や好みを見極めるポイントは、

なんといっても「椅子」と「絵画」。

 

ぱっと部屋を見渡して、この2つを見ると

人の根本的な好みが表れているのが分かります。

 

空間に飾るものって、

人は、大きくても小さくても、自分の気分が良くなるものを無意識に選ぶのですね。

 

どんな空間も最後の仕上げは、壁に飾る「絵画」。

 

空間の中にいると、人が無意識に目を向ける先は「壁」や「窓」といった場所です。

「絵画を飾ることは窓を増やすこと」と言われていますが、

それは、壁に絵画を飾ると部屋の中に小さな窓ができて、

本物の景色を見た時と同じように清々しい気持ちになれるからだそうです。

 

そして、風水では壁に飾る絵画には「プラスの運気を高め、マイナスの運気を下げる」特別な力があると考えています。

良い状態をさらに良く、悪い状態はゼロに抑えてくれる効果があるからだそうです。

 

よく東や東南の方角に赤富士の絵を飾ると金運がアップするとか

西にピンクの花の絵を飾ると恋愛運がアップするとか・・・

どの方角にどんな絵画を飾るのか、方角と絵柄の相性はもちろん大切ですが、

一番大切なのは、「自分が好きな絵を選ぶこと」。これに尽きますよね。

 

これは私が会社を立ち上げ事務所を構えたときに、自分へのお祝いとして買った、シム・シメールの作品。

海の中に宇宙が広がっているような、とても神秘的な絵です。

 

荒れる海も穏やかな海も、深く潜れば平和で静寂な無限の世界が広がっている・・・

 

スキューバダイビングで感じていた海の魅力とメッセージ性に、当時一目惚れして即決しました。

 

後から知ったのですが、壁に飾る絵画としての効果は、

その生き物の習性や行動にあるとのこと。

 

イルカはコミュニケーションが得意なので、人間関係に関連した効果が期待できるそう。

 

・トラブル回避

・素敵な友人

・人脈

・家庭円満

このように、人との関わりに関する運気アップに最適なのだそうです。

 

会社をたたむまでの16年半、大きなトラブルもなく、

人とのご縁をたくさん繋いでいただき、本当に恵まれた経営人生だったのは

この絵のおかげだったのかなぁと改めて実感しています。

 

ちなみにこの絵は、今では自宅の部屋に飾っていますが、

ありがたいことに今でも、素敵な友人・人脈、ご縁に恵まれています。

良い絵を選んだな~と自画自賛!!

 

 

だからといって、

じゃあ、絵画は気合いを入れて選ばなくちゃ!!ということでもないと思うのですよ。

 

空間に飾る絵画は、名画である必要もないし、運気アップを狙った絵画である必要もありません。

 

たとえば、子供が描いた絵をちょっと良い額縁に入れて飾るとか

思い出の写真を飾るとかでも十分だと思います。

 

そこから会話が広がったり、自分の存在価値を確認できたり・・・

 

空間に飾られた絵画から得られるものは、運気アップだけではありませんからね。

 

 

自分が気に入った絵と過ごす、心が満たされるような時間。

視覚から潜在意識に働きかける感覚。

無意識に目を向けた先に視界に入るものが、潜在意識に働きかける効果は無限大なのです。

 

 

 

さて最後に、そんな私が、いつか理想の空間に飾るべく、四半世紀も前から準備している絵画がこちらになります(笑)。

輸入雑貨を扱うお店で、ちょっと高価ではあったのですが、

絵の雰囲気、タッチ、額縁に至るまで、何もかもに惹かれました。

 

眺めているだけで心が穏やかになる・・・

この絵があるだけで、ここが自分の居場所なのだと感じられる・・・

なぜだか説明はできないのですが、そんなふうに感じた絵画なのです。

 

この絵画が似合う空間、それが理想の空間。

 

理想の空間にこの絵画を飾る。

いつかそんな夢が叶うことを願いながら、毎日この絵画を眺めています。

 

 

そうそう、Instagramで以前、この絵画を写した写真を投稿したとき、

これとそっくりな絵を持っているという方からコメントをいただいたことがあって、

同じ時期に同じく輸入品販売のお店で一目惚れして、嫁入り道具としてお母さまに買っていただいた・・・というお話だったのですが、

(その時期に嫁入り・・・ということはきっと年齢も近いはず(笑))

たまたまこの投稿を見つけてくださりコメントまでいただいたことに驚き、とても感動した覚えがあります。

不思議と(いや当然か?)趣味も感覚も似ていて、もちろん今でもお互いフォロワー!

 

「絵画」で繋がるご縁、おそるべし(笑)