今 取り掛かっている彫金作品は
ルビーとダイヤモンドのリングのリメイク。
前回 からの続きを 軽くおさらいしながらご紹介します。
バブリー時代の雰囲気を醸し出している
元々のリングがこちら。
今 着けるにはちょっと時代遅れ感があるので
リメイクしてほしい・・・とのリクエスト。
バブル時代でもかなり高額だったこのリングを解体するのには
ちょっとばかり勇気が必要でしたが(笑)
ルビーとダイヤモンドを取り外し・・
イメージしている新しいデザインはこんな感じ。
ルースに合わせて ワックス型を形成していきます。
何度も経験して実感していることですが
シンプルな形ほど、難しい・・・
中心がずれたり 平行にならなかったり
厚みが均等にならなかったり・・・
ここまで削っても、まだまだ!
もう少し絞りこんで・・・
ルースの高さもぎりぎりまで調整します。
厚みもなるべく薄くしますよ。
何と言っても、今回の仕上げの素材は K18ですからね。
グラムいくらの世界ですから!
石を並べてみて・・・仕上がりのイメージが近付いてきた!
さあ、K18で 鋳造してもらいますよ~。
2週間後、仕上がってきました。
表面が艶消しみたいになっていますが、本物の金ですよ。
ちなみに、
K18 は75%が金(ゴールド)の合金で
残り25%は 金ではない物が混ざっています。
その残りの25%の金属が「割り金」といい、
K18YGの場合、割り金は「銀」と「銅」で出来ていて
その割合によってゴールドの色合いが少し異なるのですね。
今回、赤っぽくなく青っぽくもなく
ゴールドの黄色が自然な感じになる 5:5の割合でお願いしました。
さあ、磨いていくのが楽しみです!
ゴールドの輝きが出てきました!
ルビーをはめてみると ルビーの色が映えてとっても綺麗~。
割り金の割合を5:5にして大正解!
ちなみに、削った粉も当然K18ですから
紙で受けて ちゃんと取っておく(笑)
(何に使うかは考えてない・・・が、とりあえず、無駄にしたくない!!)
そして、最大の難関、石留めです。
今回は楽勝かな~と思ったけど(毎回思うけど)
細かい部分で小さな失敗もあって
なかなかうまく留められません・・・
またまた時間オーバーになって、少々焦りも出てきました・・・
最終的には 先生がおっしゃった言葉、
「石留めはね、石が留まればいいのです。」
そう、どんなに無格好になってしまっても
石が取れなければいいのだ!
そう開き直って、なんとか完了!
それなりに、ちゃんとしたリングに見えるじゃありませんか♡
このあと、アーム部分の小さなダイヤモンドを留めるのは
工場の、本職の職人さんにお願いします。
さて、次回
どんな素敵なリングになっているでしょうか!?
楽しみです~~~♡♡
ちなみに、今回大活躍した
縁の下の力持ちアイテムをご紹介。
ザ・ルーペメガネ(笑)
いままでは 頭にかぶる、ヘッドルーペを使っていたのですが
やはり作業の視野が狭いし 頭も重い。
そこで、本屋さんで見つけた優れもの、ルーペメガネを使ってみると
快適快適~♡
老眼鏡ではなかなか見えづらい細部までも良く見えて
レンズが大きいのに軽くて 目の疲れが半減しました。
オトナ世代のみなさまに ぜひおススメです(笑)