26年前の今日

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今日は1月17日・・・

阪神大震災からもう26年も経ったのですね。

 

26年も前のことですが、ニュースなどで話題を目にしたり当時の写真を見たりすると

まだ生々しく記憶が蘇ってきます。

 

当時、私は小さな事務所を借りて独立してから1年が経った頃でした。

その日は連休明けで、遠方の現場に行くために早起きし、車に乗ってエンジンをかけ、

すぐに乗る高速の料金の小銭を用意しているところに・・・

あの不気味な大きな揺れを感じました。

 

最初は、誰かがいたずらで車を揺らしているのかな・・・と。

まだ真っ暗で誰も近くにいるはずなどないし、じゃあ、もしかしてポルターガイスト!?(笑)

それにしても、遊園地の乗り物みたいに激しい揺れ。

これはおかしい!と気づくまで1分ほどかかったと思います。

 

怖くなって車から出たいのだけど、ドアを開けられないほど激しい、そして長く続いた揺れ。

少しして揺れが落ち着いてやっと車から降り、何が起きているのかわからないまま、

家に戻ってドアを開けて・・・

思わず立ち尽くしてしまった光景・・・

 

玄関の靴箱が倒れ、洗濯機の上に置いてあった洗剤などがひっくり返り

まず物をどかさないと、家の中に入ることすらできませんでした。

 

その光景を見て、もしかしたら家族もケガをしてるかもしれない・・・と

恐怖で私の手も震え出しました。

 

家の中は物が散乱し、ぐちゃぐちゃになっていましたが、

ようやく2階に上がって家族の無事を確認できました。

 

その後のことはあまりよく覚えていませんが、

幸いにも当時仕事で持っていた携帯電話で会社のスタッフと連絡も取れ、

(固定電話はそのあとしばらく全く繋がりませんでした。携帯電話が普及したのはこの震災の影響ですよね。)

当日行くはずだった仕事先にも今日はキャンセルになると伝えて、

とにかくまずは事務所に向かおうということで、車で走りました。

 

事務所へは通常なら1時間程度で着くのですが、国道はひどい渋滞。

走りながらも、国道沿いのマンションなどから火事の炎が見えたり

これはただごとではないな・・・と、いろんな不安がよぎります。

 

ラジオから、阪神高速が倒壊したとのニュースも聞こえてきて

これから仕事先に行くのに苦労するだろうなぁ・・・なんて、あまり実感が湧かないというか、

だからどうなるんだろう・・・という想像すら出来ない状態でしたね。

 

家を出てから6~7時間は経っていたでしょうか、やっと事務所に着くと

A2サイズのコピーが出来る大きなコピー機が、部屋の端から端に移動していましたが

それでも物が落ちたり倒れたりぐらいの被害で済んだのですから、まだよかったのですよね。

 

幸い、私の身近な人たちで大きな被害に遭った人はいませんでしたが、

知人や仕事先の家族が大けがをしたり亡くなったり・・・という話を耳にするたびに

夢なのか現実なのか分からない妙な感覚に陥りました。

 

当時は建築関係の仕事をしていたので、震災後は復興事業でとにかく大忙しの日々。

被災地にもたびたび出向きましたが、車もまともに走れないような悲惨な状態で、

元に戻る日なんて永遠に来ないような気がしていました。

 

早く日常を取り戻したい・・・

そう思って過ごした日々はあっという間で、あれからもう26年・・・

 

阪神大震災以降にも大きな震災が何度もあったり

今までにないほどの大きな台風や大雨による被害・・・

そして去年からの新型コロナウィルス・・・

オリンピックが中止になるほどの世界的な災害ですよ。

 

不思議なもので、今もまた、

早く日常を取り戻したい・・・と思いながら過ごしていますよね。

 

私たちが取り戻したいと願う日常って、じゃあいつのどんな生活なの?と考えさせられます。

 

いつだって、今の生活がすべて。

良くないことが起こると、現実から目を背けたくなったり、

現状より前の状況に戻ることを望んでしまいがちだけど

 

今このときを、無事に、心穏やかに過ごせることが何より一番。

 

 

本当に、何が起こるか分からないのが人生。

 

過去を取り戻そうとするのではなく、今の状況に適応していくこと。

今できる備えをしっかりとして、今出来ることに集中して・・・

 

そんな日々を一日でも多く積み重ねていけたらいいですよね。