ずっとやってみたいと思っていた、天然草木染め。
京都の麩屋町通りを御所に向かって歩いた通りにひっそりと佇む
「手染メ屋」さんで 一日体験で
ストールの草木染めに挑戦してきました!
まずは、染める色をそれぞれの色の植物の説明を聞いて
4色の中から選びます。
私が選んだのは「五倍子」で染める色。
五倍子(ごばいし)は ウルシ科の植物ヌルデの若芽や若葉などに
ヌルデシロアブラムシ(!)が寄生してできる虫こぶのことだそうです。
タンニンを多く含んでいて インク・染料の製造に用いられ
昔はお歯黒に用いられたそうです。
作業の手順や説明を聞きながら 染めるストールの重さによって異なる
染料や媒染料、水の量などを計算します。
ちょっと化学みたい。
今回 ストール一枚を染めるのに使う五倍子はこれだけ。
一緒に参加してくれた友人は インド茜の根を使って染めます。
大きなガス釜!ちょっとレトロでノスタルジックな感じが素敵な工房です。
ちょっと厨房みたい。
大きなお鍋で 染料をぐつぐつ抽出します。
なんだかだし汁かスープみたいな色。
これが染料になるの?と不思議。
煮ている間にストールも 染める前の下処理をします。
綺麗に染めるために使うのは ミョウバン。
普段は白い粉末しか見たことがありませんが
水晶みたいな結晶を見せていただきました~。
ミョウバン(粉末の方ね)を熱いお湯に溶かして
その中にストールを入れて まんべんなく混ぜます。
さて 煮出した液のほうは 澄んだ染料にするために
濾していきます。
染液の温度を調整しながら・・・
再び ぐつぐつ・・・
この時点でもまだまだ「染め」の実感は湧きません(笑)
ちなみに 茜で染めているほうは すでにこんな色!
私の方は
このあと、媒染液の木酢酸鉄を溶かしたお湯の中に入れると・・・
あっというまに 墨色に!!
茜の方も 媒染液のミョウバンに浸けると
さらに鮮やかな朱色に!!
あとは一度洗濯して 完成です。
茜色の方は 洗濯すると少し優しい色に落ち着いて
まだ湿ってる状態なので こんな色ですが・・・
翌日 家で陰干ししておいたら
こんな紫グレーの色に♡
自然光のもとで撮影すると ちょっと渋みのある灰紫色。
コットンガーゼの素材も良い手触り!
同じ染料で 同じ手法で染めても
まったく同じ色は存在しません。
去年お会いした umu-wakaさんのストールもそうですが
(去年のブログ→ ☆ )
私が染めた色は 私だけの色。
そう思うと 好きな色というだけではない愛しさを感じます。
今回お世話になった「手染メ屋」さんは
工房と店舗が一緒になった、情緒溢れる素敵な空間でした。
実際に職人さんたちが染めている同じ空間で
体験させていただけるって とても素敵ですよね。
店内には オーガニックコットンを天然植物の染料で一点一点手染めした
オリジナルのカットソーやシャツなどいろいろなアイテムが並んでいます。
全ての色が調和している、自然の景色の中にも馴染みそうな雰囲気・・・
まさに 私が愛してやまない色の世界です。
植物は 薬にもなるし 生活のための彩りにもなる。
自分の手で
時間をかけて
植物から色をいただく。
そしてその色を纏う。
私の小さな夢がまた一つ叶いました♡
注意:
ここに記録した作業の手順は もしかしたら多少の相違があるかもしれません・・・
写真も残してちゃんと覚えていたつもりだったけど
もはや一日前の記憶が危ういお年頃・・・(笑)
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「手染メ屋」さんに関する素敵な記事を見つけたので
メモ代わりにリンクを貼っておきます♡
作り手インタビュー ~創作の現場から~
http://www.rakuten.ne.jp/gold/craftcafe/interview/tezomeya-interview.html
手染めの達人