昭和ガラス

 

最近SNSで見かけた「昭和ガラス」。

 

「昭和ガラス」、つまり昭和型板ガラスは、昭和初期に人気のあった型板ガラスで

昭和40年代をピークに人気と需要が落ち、現在は量産していないそうなのですが、

レトロブームでまた復刻版などが話題となっているようです。

 

昭和感漂うこのガラス、ええ、もちろん我が家にもありますとも。

築50数年、台風や地震でも一度も割れることなく現役です。

やはり通常のガラスより丈夫なのでしょうか。

実はこの昭和型板ガラスには多種多様な模様があるのですが、それぞれの模様にはきちんと名前があるそうで、

我が家の昭和ガラスのこの模様は「からたち」というそうです。

植物のからたちの葉とトゲを美しく表現した人気のガラスで、光が当たることでより模様が際立ちます。

どこかヨーロッパのアンティークにも通じるデザインですよね。

もう何十年も見慣れたガラスですが、あらためて見るとやっぱり素敵かも。

 

こちらのガラスの名前は「なると(鳴門)」。

子供のころ、目が回りそうだけど迷路みたいで、指でなぞって遊んだ記憶があります。

 

他にも、「銀河」「ダイヤ」「笹」「みやこ」「アラビアン」「ちぐさ」など数えきれないほどあるそうで、

ガラスの模様に名前があって、貴重なガラスをとても大切にしてきた古き良き時代がうかがえますね。

昭和ガラスは目隠し効果も高く、光を通しつつも視界をしっかりと遮ることができるので、

建物のサッシガラスだけでなくドアの窓や食器棚にも使われています。

 

カーテンがなくてもこの昭和ガラスのおかげで視界はある程度遮られるし、夜は雨戸を閉めたし

だから昔の家って、カーテンってあんまりなかったような気がします。

 

我が家では、あとはこんな普通の型板ガラスですが・・・

現在の住宅に比べると、透明ガラスよりも型板ガラスの方が多いですね。

祖父母の家やご近所さんでは、もっといろいろな柄の昭和ガラスがあった記憶があります。

今みたいなアルミサッシ枠じゃなく、木の枠が付いた昭和ガラス。

懐かしいなぁ。

 

ガラスといえば、これも昭和レトロ感が漂ってませんか?

片手で持てないぐらいの重さの、どこかの応接室やバーにありそうなこんな重厚感ある灰皿とか、

今はもう見かけませんよね~

こういうの、だいたいどこかの記念品でいただいたものだったり。

買ったら高そう~(笑)

 

あと、こんなのもありました。

レモン絞り器もレトロ?

 

私個人的に好きなのですが、我が家にはこんな昭和チックな照明器具もあるのです。

今みると意外とお洒落かも?

「アンバーモール」とか「アンバーガラス」と呼ばれているガラスです。

昔の喫茶店とかにありそうなイメージ?

飾りが取れてなくなって放置してるけど、よく見るとやっぱり可愛い。

(あとで掃除しようっと(笑))

 

それにしても、私たちが愛用していたものや懐かしさを感じるものが、

令和のいまでは「レトロ」とか「ヴィンテージ」とか呼ばれる時代になったのか・・・と

少し切ない気持ちになりますが・・・(笑)

 

ただレトロな雰囲気のものを集めればそんな雰囲気になるかといえばそうではなく、

その時代の確かな技術で、時には手作業で作られた古いもの、質の良いものは

その時代にしかない空気みたいなものを纏っているような気がします。

いくら復刻版としてデザインを真似ても、醸し出す雰囲気や味わいが違うというか・・・

 

それでも、時代の移ろいとともに今はもう生産されていないという希少な昭和ガラスのように、

半世紀経ってからまた価値を見出され、復刻版が出来たりお皿や照明器具などのリメイク作品に再利用されたり、

良いものを大切にする文化って、やっぱり素敵ですよね。

 

新しくてスタイリッシュなものに憧れた時期もあったけど、

古いもの、本当に良いものは二度と手に入らないものも多いので、

お手入れしたり手を加えたり、長く大切にしていきたいなと思います。