今年の私の貴重な体験といえば
「百貨店でのお仕事」。
一番最初は去年の6月だったので
今年初めて・・・ということではなかったのですが
去年以上にいろいろと感じることが多かった体験でした。
百貨店。
コロナ禍で大きな百貨店も倒産したり閉店したりする昨今ですが、
私は百貨店が大好き。
週末に百貨店に行く!という予定があるだけで
一週間ワクワクして過ごせます。
私が小さかった頃は近くにモールや商店街もなく
何か特別な買い物、たとえばランドセルとかピアノの発表会の衣装とか(笑)
そういう買い物の時にだけ、百貨店(デパート)に行くというのが定番でした。
そう、百貨店は、百(数多い)貨(商品)を取り扱っているお店で
何でも売っている場所ですが、なかなか行ける場所ではなかったのです。
そして時代はバブル後期、社会人になりたての頃には
さすがに自分の意志で百貨店に行くことが出来るようになりました(当たり前か)。
百貨店は流行のチェックや情報収集の場でもあったり
自分へのご褒美を自由に選んだり、デートの待ち合わせをしたり。(それは経験ないけど)
どの百貨店にどんなお店があって
どの百貨店にはどんなお客さんが集まっているのか。
目的やシチュエーションによって行く百貨店を選んだり
ひとつのものを求めていろんな百貨店をハシゴしたり。
それはそれは楽しくて華やかで心満たされる場所だったのですよ、百貨店は。
そんな夢のような百貨店で、お仕事ができるなんて!
ああでも、今回のお仕事の内容については
百貨店でお仕事ができる・・・ということよりももっと深くて高貴でドエライことなんですけどね。
だって、あの憧れの Kadomi さんのお手伝いが出来るんですもの!!
(・・・といっても、たいしたことが出来るわけではないのですが・笑)
Kadomiさんのジュエリーは、日々SNSでチェックしているので
過去の作品から最新作まで、ほとんどすべて把握しています。(たぶん)
なので接客もさほど苦労しないかな・・・と考えていたけど甘かった。
だって、お客様のほうが断然詳しいんですもの!!(笑)
私も知らないようなアイテムを覚えてくださっていて、あれはもうないの?と聞かれたり
どんどん増えるオーダー用のルース(ジュエリーに加工する前の宝石)は
10年間天然石の会社でいろんな石を見てきた私ですら
見たことないような珍しい石もあったりして
お客様の問いかけや提案の際には毎回、右往左往してしまいます。
コロナ禍でも多くのお客様が
わざわざオーダーのために足をお運びくださるほど人気のKadomiさんのジュエリーは、
作り手の想いや技術の素晴らしさをあえて過剰に表に出さず
あくまで宝石と細工の美しさが主役のジュエリー。
それほどまでに自信に満ちた作品は、だからこそ堂々としていて気品溢れる
素晴らしいジュエリーなのです!
(だって私なら、腕の未熟さをカバーするために写真や文章とかいろんな方面から盛り盛りでアピールしますもん(笑))
Kadomiさんは、基本的に対面販売のみです。
オーダーの際に直接お客様とお話して、お客様から伺うご希望内容と
お話しながら感じるものも受け止めながら
それもひっくるめて感性に落とし込み、作り上げていくからこそ
ほかにはない特別なジュエリーがお客様の心を満たしてくれるのでしょうね。
本当に、心から尊敬する作家さんです。
(隣の催場ではクリスマスイベントも開催していました!
クリスマスソングも流れて、もうワクワクまみれでしたよ♡)
そんなこんなの百貨店でのお仕事ですが
今年は3月、11月、12月と、たくさんの機会に恵まれ
ジュエリーが大好きな私にとっては、とても得るものが多い時間でした。
同じイベントに出店されている他のお店やその作品、デザイナーさんたち・・・
いまジュエリー業界がどんな感じなのか、
お客様のニーズや指向はどんなものか、
そういったマーケティング要素はもちろんなのですが
私にとって一番大きな影響を受けたのは、やっぱりインスピレーションの部分。
個性的なデザイナーさんや作家さんたち、それもプロ中のプロ、
その中でも一流の百貨店で催事が出来る方たちの集まりですから
感性・感覚も飛び抜けています。
交わす言葉、服装や身なり、立ち居振る舞い・・・
作品に関すること以外のものからでも、
ただお客様待ちで立っている瞬間でも、
ピシパシと感じるものがあるのですよ。
これが出来るようになりたければ何を学べば良いのか。
こんなふうになりたければ何をすれば近づけるのか。
理想の自分を多方面から客観的に眺めて
進むべき方向、やるべきこと、反対に削ぎ落すもの・・・
今の自分に足りないもの、生かしきれていないもの、
もう持っていて感謝すべきもの、もっと磨くべきもの・・・
いろんなことを見つけられたような気がします。
「一流になりたければ一流が集まる場所へ」とはよく言ったもので
なんとなく、私が好きな世界、目指す(というとおこがましいけど)場所は
こういう世界なんだなぁ・・・と実感しました。
それもこれも、ご縁が繋いでくれた世界。
今年は本当に、人とのご縁が繋いでくれたことが多かったなぁ・・・
そして、平和にクリスマスを迎えられたことに心から感謝です。
この経験を生かして、来年もジュエリー制作をコツコツと続けていきたいと思います。
あ、もちろん私は
自分の作ったものを最大限に、多少演出ありで(笑)
自己満足アピールをここに綴ろうと思っているので
よろしければ来年もお付き合いくださいませ。