カメオのバングル

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彫金を習い始めて ちょうど1年・・・。

 

月に1~2回なので作品数は一向に増えませんが

地道に楽しみながら続けております(^^)

 

1年を振り返りながら このサイトのイメージ写真にも使った、

習い始めて 3作品めの カメオのバングルのことを思い出しました。

 

完成までにかなり時間をかけた このバングルについて

今日は書き残しておこうと思います。

 

 

そもそも私が自分でジュエリー制作をしてみたいと思ったのは

10数年前にシルバー粘土細工というものが流行り始めたころ。

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(当時シルバー粘土で作った作品たち。)

 

材料と道具をそろえて

夜、仕事から帰ったあと デザインしたものを形成して乾燥させ、焼成・磨き・・・

仕上がりは明け方になることもあるほど

眠る時間も惜しんで没頭していました。

 

作ること、完成させることで欲求が満たされるという

もう、ある種のストレス発散法ですね。

完成直前の磨く段階では 無の境地になり

すべての煩悩が取り払われてましたから(笑)

 

 

が ある時期を境に、制作からすっかり遠ざかり・・・

ふとまた 制作意欲が湧いて再開したジュエリー制作。

 

あの頃と違って 今は決まったお休みがある。

今度は 本格的に「彫金」 を習ってみよう!!という気持ちになりました。

 

思いついたら勢いが止まらない射手座のO型。

やると決めたら即行動。

後先考えずに 突っ走るーーーー!

 

が、本格的な彫金だと

材料や道具の扱い方、手順がさっぱりわからない。

まずは、工程に慣れることから・・・ですよね。

 

最初に告白しておくと

このバングルは 無知で未経験だったからチャレンジできたんですよ・・・

 

 

そこで

以前 母から

「これ、何かに使えるんやったら 使い。あげるわ。」 と譲り受けていた

古いアクセサリーの中から

留め具の壊れたブローチを リメイクしようと思いつきました。

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母が持っていたもののほとんどは 海外のお土産のいただきもの・・・。

これもきっと舶来の シェルのカメオブローチ。

洋風なのかエスニックなのかよくわからない、アンティークっぽい雰囲気が気に入っています。

 

まずは、壊れた留め具を切り離して

新しい枠になる部分を作ります。

これは、WAXで作って 真鍮で鋳造して仕上げてもらいます。

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WAXの切れ端で なんとなく葉っぱも作ってみました。

何の葉っぱなん? って? なんとなく葉っぱです。

植物には詳しい方なのに、何の植物の葉っぱか わからないなんて(笑)

 

そして今度は 真鍮の棒で アーム部分を作ります。

程よいカーブに曲げるのが 意外に大変な作業でした・・・。

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2本のアームの間に カメオが収まるよう調整しながら

ロウ付けで固定。

このロウ付け作業、見るとやるとでは大違い。

見てる分には バーナーを片手に職人さんっぽくて

おお~、これぞ彫金!と羨望のまなざしだったのですが

やってみると 大変大変。 腕が3本欲しい!(笑)

 

 

曲面部分の接着は

動くなよ~~~ くっつけ~~~と念じながら行うのがポイントです。

(嘘です。先生に手伝ってもらいました・笑)

 

 

葉っぱは どうやって付けるねん!? ということで

急遽 細い真鍮棒で ツタのような飾りをつけることに。

 

こんなぴったりな感じにハマるもんなん!?と

試行錯誤しながら 格闘しました。

 

葉っぱの大きさ・形が適当だったので

ツタはさらにもっと適当・・・

ではなく、なんとか太いアームと葉っぱの接点を見つけながら

まさかの一発勝負に賭けました。

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奇跡は 起こる!!

 

ブラボーーーー!!!

 

 

あとは磨いて、カメオを固定して 完成です。

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うーん、何もわからずに作ったわりには、

かなり見栄えの良い作品に仕上がっています。

(自画自賛 甚だしい・・・)

 

 

 

私も こんな素敵に仕上がるなんて!!と

すっかり彫金の魅力に取りつかれてしまいましたが

 

一番驚いたのは カメオの元の持ち主、 母。

 

「ええやん~~~♡ あのブローチがこんな素敵になって・・・

なんか 生き返ったな、ブローチが。」 と 大絶賛。

 

そうだ。

いくら大切にしていても 物には寿命があるものもある。

 

少し手を加えて 今の時代に合うように

今の使い方に合うように・・・

そんな手段として 物作りに携わってゆけたらいいなぁ。

 

それはジュエリーだけに限らず

私たちが生きている間に所有したり受け継いでいったりする もの すべてに言えること。

 

こういったリメイク作品も視野に入れて

これからも コツコツと作り続けていきたいと思っています。

 

 

十数年ぶりに再開させた趣味で

残りの人生の楽しみがまたひとつ 増えました。

 

 

 

 

 

問題は、視力と指先の老化だな(笑)